知っておきたいこと

ONO animal hospital

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ウェルネス ー単なる予防ではなく、トータルな健康管理という観点から—

これまで、予防と言えばワクチンとか、犬のフィラリア予防とか、そういった特定の感染症予防という事を意味していました。
しかし、実際には病気を予防し健康を保つと言った時には、もっと様々な事柄が必要になってきます。
更には、健康を維持するという受け身的な考えから一歩進み、健康増進に向けて様々なプログラムを組んで行こうという考え方も生まれてきています。
ここではそのようなトータルな考え方から導かれる様々な健康管理についての取り組みについてご紹介してみます。
最近はこのような取り組みを「ウェルネス」という言葉で表すようになりました。
まだまだ当病院でも十分に実践されているとは言えませんが、それに向かって様々な検討を重ねています。

子犬・子猫の時期成犬・成猫の時期老犬・老猫の時期

ワクチン

いわゆる混合ワクチンが子犬・子猫の時期に複数回接種されなければなりません。
病気の中身についてはここでは省きますが、ご興味のある方は下記のホームページの病気一覧を眺めてみてください。

日本臨床獣医学フォーラム http://www.jbvp.org/

フィラリア予防(犬)

ご存じ、蚊によって媒介される、心臓に寄生する寄生虫です。子犬の時期からきちんと予防を始める必要があります。
15年前は、犬の死因のダントツの1位でしたが、最近は予防の広がりと共に随分減りました。とは言え、当院のあたりでは、予防していない場合には、1-2年のうちに寄生が見られるようになるようです。

駆虫

虫下しです。最近は、回虫の寄生率は随分低下したように感じています。しかし、胎盤感染により、生まれつき虫を抱えてくる子もいます。病院では検便などもしますが、発見されなくとも数回の駆虫は必要です。

その他の感染症

幼少期は身体の免疫系が未発達なために様々な感染症にさらされやすい時期です。皮膚の細菌や真菌感染などは、きちんとしたシャンプーや定期的なチェックで予防したり、重症になる前に対処できる問題です。その他にも様々な感染症に対する配慮が必要です。

その他の疾病予防と治療

日本では小型犬が多いせいか、乳歯の残存をよく見かけます。残しておくと歯列の乱れをおこし、歯石がつきやすくなったりします。これも要チェック項目です。歯磨きを教えるのも今のうちです。また、先天性の疾患を抱えている場合には、十分な診断と治療が必要になってきます。胃腸系のトラブルは次に述べる栄養管理と密接に関わっています。

栄養管理

正常な発育を保証し、栄養障害などの二次的な病気を防ぐと言う意味で、食事は大変重要な病気の予防の手だてとなります。現在は様々なフードが使われるようになってきていますが、当院ではヒルズ社とアイムス社の製品をいつも勧めています。安いからと言って、量販店の劣悪なフードを与えるのは絶対にしてはなりません。嘔吐下痢などの胃腸系のトラブルを招くだけでなく、栄養学的にも問題が多すぎます。忘れてならないのは、人の食べるものやおやつばかり与えないように十分気をつける事です。

しつけ

犬や猫が共に生きていく家族となるためには、十分なしつけが必要です。有名な事実ですが、アメリカで安楽死される犬の一番多い理由は、問題行動なのです。身体の病気を予防するのとは意味が違いますが、結果として生きていく事ができないとすればこれは大変に不幸な事です。安楽死とまでいかなくとも、わがままで攻撃的な子に育ててしまうことにより、家族もその子も100%の幸せを得る事はできなくなります。

事故

子犬・子猫の時期は落ち着きがありません。交通事故だけでなく、落下事故や、感電、異物の摂取、けんかなど、不慮の事故の危険性が数多くあります。これらは広い意味ではしつけに関わってくる問題ではありますが、命を危機におとしいれるという点では、十分に注意が必要な事柄です。

避妊と去勢

将来子供を作ろうという予定がなければ、避妊と去勢は早い時期で実施されるのが年老いてからの疾病予防のためにも望ましいと言われています。一番有名なのは、雌の乳ガンと避妊の関係です。初回の発情前の避妊は、乳ガンの発生率を劇的に減らす事がわかっているのです。その他にも、雄ならば、睾丸の腫瘍・前立腺肥大・会陰ヘルニア・肛門周囲腺のトラブル、雌ならば、卵巣の腫瘍やのう腫・子宮内膜炎など、高齢になって出てくる疾病を予防することができます。