知っておきたいこと

ONO animal hospital

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ワクチンの接種間隔について

犬でも猫でも混合ワクチンの接種は大変に重要です。また、その接種方法や、接種ワクチンの種類には様々なものがあって、ご家族の方が疑問を持ちやすい問題でもあります。犬と猫では、これまで、幼いうちの複数回接種と、その後毎年1回の追加接種が勧められてきました。近年、様々な研究が進み、この接種間隔について見直しがされるようになってきました。
ここでは、その研究の成果と、それに基づいた接種方法について説明します。

犬のワクチンの種類猫のワクチンの種類

1.コアワクチン

猫のコアワクチンとしては、伝染性鼻気管炎、カリシウイルス感染症、伝染性腸炎の3つが上げられます。
いずれも感染力が強く(容易にうつる)、症状も重症になりやすいので確かに予防する事は重要です。
また、ワクチンの種類には生ワクチンと不活化ワクチンがありますが、猫のコアワクチンとしては不活化ワクチンの方が良いという意見を当院では支持しており、そのようなワクチンをお勧めしています。
また犬同様、その接種間隔は幼い頃の複数回接種、1年後の追加接種の後は、おおよそ3年に1回の追加で免疫を持続する事が可能である事もわかっています。

2.その他のワクチン

猫白血病ウイルス、猫コロナウイルス(伝染性腹膜炎)、クラミジアなどのワクチンがあります。
猫エイズウイルスのワクチンの研究も少し進んでいます。それぞれに一長一短があり、また病気としても複雑な側面があるためコアワクチンとはされていない事が多いようです。

3.白血病ウィルスワクチンをどうするか?

これらのうち、白血病ウイルスワクチンはコアワクチン以外でよく使用されているワクチンです。
このワクチンにはうち方があって、接種前に必ず検査をしないといけません。
それは、万が一既にこのウイルスを持っている場合にはワクチンが全く意味をなさないというものです。
白血病ウイルスは、実際に猫に白血病を引き起こすだけでなく、様々な免疫異常を起こしたり大変問題の多いウイルスですが、その感染は唾液を介する事が多く、外に行く猫で、ケンカをよくするような子に感染の危険があります。
また室内でも同居猫に感染があれば、当然うつる可能性があります。逆に言うと、単独で室内で生活している猫には感染の危険がまったくといっていいほどないので、そのような場合には当院ではお勧めしていません。
さらに子猫のうちに感染した場合は持続感染となって、様々な問題を起こしますが、大人になってからだときちんとした免疫反応で何事もなく耐過する可能性が90%程度と言われており、実は、これはワクチンの有効率とほとんど同じなので、はたしてうつ事が本当に良い事かどうか少し疑問も残ります。

4.ワクチン誘発性の肉腫

猫は特殊な動物で、ワクチンをうった場所に線維肉腫という悪性のがんを作る事がまれにあります。危険率は研究によってばらつきがありますが、実は当院でも1例だけ経験があります。そのため、接種部位を工夫したり、余計なものはうたないようにしたりといった工夫も必要です。3年に1回だけうつと言う事の利点が意外な所にもあるというわけです。